日本物理教育学会北海道支部>活動報告
山田 大邦(日本科学者会議北海道支部大型風力発電問題研究会)
今野滋(東海大)
実験1 普通の音の距離依存: iPadでせせらぎの音を流し、近くや遠くで聞いて遠ざかると音が小さくなることを確認します。
実験2 純音の距離依存: iPadで2,000Hzの純音を流し、近くや遠くで聞いて、距離が離れても音があまり小さくならないことを確認します。
実験3 音波の伝導: 机の上に砕いたドライアイスを帯状に敷き、冷却します。そこへ音源(せせらぎの音)を近づけて、耳で良く聞こえる位置を探ります。冷えた部分に沿って音が伝わる様子が確認できます。 対照実験として、冷却していない机の場合も試みましたが、理論通りの結果となりました。
● 参考:風力発電導入ガイドブック(2008年2月改訂第9版) 115ページ参照。風車からの騒音の伝播評価において、「風車を半自由空間における点音源と仮定」して、評価式を導いており、ほとんどの風力発電建設にかかわる環境アセスメントにおいて、この式で評価がなされている。すなわち音波が屈折も反射も起らない事を前提として騒音評価が為されており、このデモ実験で行ったような共鳴あるいは温度勾配による効果は配慮されない。ゆえに、風車音による被害が及ぶ範囲は極めて狭いものとして評価されている。
稲子寛信(札幌南高)
40,000Hzの超音波に変調を加えることで、超音波の性質を保ったまま耳で聞くことができる音になります。 超音波には光のような直進性があるので、このスピーカーを向けた限られた狭い領域で特に大きな音が聞かれます。
会場からの宿題:変調音の振動数に対して、気柱共鳴は起るか?